このような双方向の指導を繰り返すことで、選手自身が状況を判断し、適切なプレーを選択することができるようになります。ゲームの間中、グラウンドを広く使ってパスコースを作り、相手を驚かすように、裏のスペースへと飛び出して行くプレーが出るのが理想です。
最後に、もうひとつ大切なことがあります。それは『GKを使ってパスを回すこと』です。GKは相手チームの選手が寄って来ない限り、ボールを保持することができます。そして、相手選手が取りに来た瞬間に、周りにいる味方選手が動けば、パスコースができます。オランダでは昔から『GKはフィールドプレイヤーの1人』と言われているほど重要視されていて、パス回しの大切な役割を担っているのです。
オランダ流の「スペースを学ぶ」練習法はまだまだたくさんあります。ひとつひとつのプレーを大切にして、スペースの学び方を身につけていってください。
土屋潤二コーチ//
フィジカルコーチ/メディカルトレーナー。日本人で初めてオランダの「理学療法(PT)」と「マニュアル・セラピー(徒手療法)」の資格を取得。オランダサッカー協会などで研修を積み、ビッグ3の一つフェイエノールト等で指導に当たる。13年に及ぶオランダ、ドイツ滞在を終え、帰国後は名古屋グランパス、横浜F・マリノス、SC相模原、女子ホッケー日本代表などをサポート。世界的にも珍しい、「フィジカルコーチング」と「メディカルトレーニング」の両方のプロフェッショナル。
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