■豊かな筋肉と骨を作るための食事。
スポーツをする上で気になるのが筋肉のこと。ただ、ジュニア世代の場合、過度に筋肉をつけてしまうと骨の成長を妨げる恐れがあるため、大人と同じような筋トレや筋肉増強は一般的に不要と言われています。
サッカーの上達と健やかな成長のために必要なのは、適度な筋肉の発達なのです。「ジュニア選手ならバランスのとれた食事をベースに、気持ち多めに筋肉のもととなるタンパク質を摂るといいでしょう。といっても肉、魚、卵を含んだおかずを3食しっかり摂ることと、豆腐、納豆などの大豆製品や乳製品を積極的に加えるくらいで大丈夫。
例えば朝食はパンのみ、というご家庭は卵や肉といったタンパク質のおかずを加えるよう改善してみるといいでしょう。また、豆乳や牛乳を飲むこともタンパク質の摂取を大いに助けてくれます」と、鎌倉女子大学の田地先生。
タンパク質の摂取を助けてくれる牛乳は、成長期のジュニア世代に必要なカルシウムもたっぷり!筋肉と同じように促したい骨の成長のためには、毎日、積極的に摂っておきたい食品のひとつです。「カルシウムは骨の主要な材料であり、成長期に最も重要な栄養素のひとつですが、日本人の食生活では常に不足しがちです。
カルシウムが不足すると丈夫な骨を作ることができず、ケガをしやすい選手になってしまいます。カルシウム摂取には牛乳が最も適しています。小魚などもカルシウムを豊富に含んでいますが、吸収率の良さは乳製品には叶いません。目安として、毎日最低牛乳コップ1杯(200ml)。これに加えてヨーグルトやチーズなどを摂ればさらに良いでしょう」。
しっかりした筋肉と骨を作るために必要なタンパク質とカルシウム。ただ、それらの栄養素ばかりに偏ってしまっては本末転倒、と田地先生は続けます。「とりわけ若い世代にとって、やはり基本はバランスの良い食事です。エネルギー源となるごはん、パンのような"糖質"、身体の調子を整えるうえで欠かせない栄養素で野菜や果物に多く含まれる"ビタミンとミネラル"なども必要不可欠なのです。