サッカーの競技規則の中には『競技者は、自分自身または他の競技者に危険な用具を用いる、あるいはその他のものを身につけてはならない(あらゆる装身具を含む)』とあり、試合前にレフェリーによってメガネの使用を制限されることがあります。では、視力に問題のあるプレーヤーはどうすればいいのでしょう?
一般的にメガネの代わりに使用されているのがコンタクトレンズやスポーツゴーグルです。少年サッカーにおけるコンタクトレンズやスポーツゴーグルの使用について眼科の専門医にお聞きしました。
■子どものソフトコンタクトレンズ
――スポーツでのコンタクトレンズは危険でしょうか?
「ハードコンタクトレンズはスポーツでは使わないほうがよいといわれます。ハードコンタクトは,割れる可能性や外れることもありますのでスポーツにはあまり向きません」
「眼科医の方針によって、コンタクトレンズ使用は小学高学年から、中学生以上から、さらに場合によっては高校生以上という医師もいます。成長過程で体の小さい子どもでは、コンタクトレンズの大きさと眼球の大きさがあわないことが多く、特に小さい子どもにはコンタクトレンズが大きすぎたりする場合があります。また、清潔に取り扱わなくてはならないため、低学年くらいの子どもにとっては取り扱いが難しい面があります。したがって、低学年ほどスポーツゴーグルを利用するメリットは高いと思います」
■少年サッカーでも多く使用されているスポーツゴーグル
――スポーツゴーグルはどんなものですか?
「スポーツゴーグルを使用する目的としては、視力の矯正をするメガネ・コンタクトレンズの代わりに使用するという側面のほかに、眼を保護する側面もあります。今では、普段使用する一般的なメガネの場合、割れた破片が眼に入る可能性は少なくなってきています。強化レンズでできていることが多いスポーツゴーグルでは普通のメガネ以上に割れる可能性は少ないのでそれほど心配することはありません。レンズが割れることを気にするよりも、使用中にとれたり、外れたりしない。あるいは金属を使用していないというような工夫のある製品を選ぶことが重要です。
デメリットとしては、若干視界が制限されるということがあげられます。なるべく広く見渡せるスポーツゴーグルを選ぶといいかもしれません。また、汗によってレンズが曇ることもあります。空気を抜く穴がついてはいますが、どうしても汗をかく人は曇り止めなどの工夫が求められると思います。走っているときは空気の流れがあるので曇ることはありませんが、止まっているときには比較的曇りやすいです」
■スポーツゴーグルを探してみよう
今では「スポーツゴーグル」「スポーツグラス・アイウェア」などで検索することで取り扱っているお店を見つけることができます。いくつか、あげておきたいと思います。また、サッカーの公式戦におけるスポーツゴーグル使用については、最終的に審判員と大会本部が着用の可否を判断します。商品を選ぶ際には所属チームの監督・コーチにも確認をとってみることをおすすめします。
1.イワキメガネ
3.金栄堂メガネ
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取材・文/清水聰、写真/サカイク編集部(ダノンネーションズカップ2012より)