健康と食育
保護者を悩ませる移動中の子どもたちの車酔い! ●●を刺激するだけの安心対策とは?
公開:2021年4月22日
サッカー少年少女の保護者を悩ませる、子どもたちの車やバスでの車酔い・乗り物酔い。以前サカイクでアンケートを行なった際にも、半数以上のお父さんお母さんが子どもたちの車酔いに頭を悩ませていることがわかりました。車やバスでの移動も多く、突然の嘔吐や体調不良でグッタリしている子どもたちの姿を見ると、親としてはなんとかしてあげたいもの。
この乗り物酔い・車酔いについて保護者はどんな対策ができるのか?乗り物酔い、車酔いのメカニズムから対策法などについて解説。今後の試合や練習での送迎のときに、ぜひ試してみてください。
■車酔い、乗り物酔いは病気?
誰もが経験する乗り物酔いは、「揺れ」を原因とする病気です。
乗り物で揺られているうちに、頭がグラグラ、あくびが出たり生つばがわいたりして、ムカムカと気持ちが悪くなり吐いてしまう...。そんな症状が出る乗り物酔いは、車、バス、電車、船、飛行機、ジェットコースターやメリーゴーランドなどの遊園地の遊具など、さまざまな乗り物の動きや揺れにより起こる不快な症状の総称です。乗り物酔いは「動揺病(どうようびょう)」や「加速度病」とも呼ばれ、乗り物に乗って体が複雑な動揺(加速度)を受けた時に引き起こされる吐き気、嘔吐などの自律神経失調状態のことで、れっきとした病気のひとつです。
■目で見る情報と耳で感じる感覚の「ズレ」が乗り物酔いの原因に
乗り物酔いは、視覚情報と平衡(へいこう)感覚のズレが原因と考えられています。平衡感覚は、体がどちらを向いているか、どれくらい傾いているかを感知する感覚で、耳の中の「内耳(ないじ)」がその役割を担っています。
人は内耳で平衡感覚を保ち、目で実際の位置を確かめ、体のバランスを保っています。本来、目と耳の情報は一致していますが、慣れない乗り物の揺れや急発進や急ブレーキなどを経験すると、目と耳の情報にズレが生じ、自律神経の働きが乱れ、吐き気などの症状になって現れると考えられています。特に小学生の子どもたちが酔いやすい理由は、身体のバランスを平衡に保つ役割のある前庭小脳が発達途上で、車の揺れやスピードに過敏に反応してしまうためと言われています。逆に乳幼児が酔っている姿をあまり見かけないのは、前庭小脳がそもそも発達段階に至っていないためです。
睡眠不足、胃腸障害、空腹や満腹などの体調や、不安感や緊張感、ニオイなどの心理的な要因も影響すると言われています。
■車酔い、乗り物酔いしないために
乗り物酔いは、酔わないように対策をとることができます。酔いの根本的な原因が目で見る情報と耳で感じる感覚の「ズレ」であることから、近くを見ることを避け、遠くを見る対策は効果的です。
●姿勢、目線の向きを工夫する
乗り物の中では、あごをひき、頭をなるべく動かさずに進行方向を見て、カーブに合わせて体を傾けるなど、目や耳、筋肉の動きを一致させるのが効果的です。進行方向が見えにくいときには、 なるべく遠くの景色を眺めるようにします。
●乗り物酔いを防ぎやすい席を選ぶ
車・・・進行方向が見えやすい助手席に座る。
バス・・・揺れの大きいタイヤの上は避け、進行方向が見えやすい席に座る。
また、
●前日の十分な睡眠と食事で体調を整える
●身体を圧迫しないようにする
●車内から嫌な臭いを消す
●友達や保護者との会話
●新鮮な空気を入れる
●スマホや漫画を見ない、読まない
●酔い止めの薬 ※副作用や薬の飲み合わせには気を付けてください※
なども有効です。
■乗り物酔いの気持ち悪さを和らげるツボがある!
いつも乗り物酔いで可哀そうだけど、できるだけ薬を飲ませたくない。そんな親御さんに、手軽で、そして子どもでも安全にできる対策があります。ツボ押しです。かず鍼灸・整骨院の古賀一将院長にもお話を伺いました。
「ツボと密接な関係がある鍼灸治療の原点は紀元前220年ごろに著された黄帝内経(こうていだいけい)の素問(そもん)・霊枢(れいすう)・難経(なんぎょう)が主たるものと言われていますが、更に古代において、経穴つまりツボが発見され、民間療法として伝承されたそうです。ちなみに日本では984年に丹波康頼が著した医心方が最古だと言われています」とツボの歴史を教えてくれた古賀院長。
(※)黄帝内経(こうていだいけい)・・・現存する中国最古の医学書
「車酔い、乗り物酔いには『築賓(ちくひん)』『侠谿(きょうけい)』『翳風(えいふう)』『外関(がいかん)』『内関(ないかん)』のツボが効くとされています。そのなかでも内関は取穴しやすいツボなので、自身で容易に刺激できるのが利点です。また、内関は緊張緩和やリラックスの効果があります。人前で喋るときなど、自分で内関を刺激すると落ち着くと言われています。サッカー少年少女であれば、試合前に押すことでパフォーマンスアップも期待できるのではないでしょうか。私も昔から緊張時に無意識に手を前にやり、自身の手首を押さえる仕草を行なってました」
「内関は内臓機能と深く関係し、胸から胃にかけての痛みや不快感など消化器系の症状の軽減に効果があります。内関は左右どちらの手にもありますが、右手の内関は内臓の血液の流れを良くし、左手の内関は心臓機能の調節をはかると言われています。内関へのツボ押しは少し強めの圧で、1回6~8秒✕7回を目安に断続的に指圧します」
また、自信を持たせることの重要性も教えてくれました。
「動揺病素因を有するものは、一度でも乗り物酔いが起こらなかった体験をすると自信がつき、二度と酔わなくなることも多いので、対策により絶対に乗り物酔いにならないという暗示を強く与え、自信を持たせるということも大切ですね」
サッカーやスポーツをする子を持つお父さん、お母さんはぜひ参考にしてみてください!
>>人気Youtubeチャンネル「ウンパルンパチューブ」の酔い止めバンド『スッキリバンド®』動画
■内関のツボを刺激してくれるバンド『スッキリバンド®』
その車酔い、乗り物酔いに有効な内関のツボを刺激し続けてくれるのが『スッキリバンド®』。両手首に着用するリストバンド式のため、薬のように副作用もなく、繰り返し洗って使える点も特長です。一般医療機器であり、安全性の高い素材を使用しているので、子どもや薬を飲めない人も安心して使えます。
欧米では、酔い止めはこのリストバンド(欧米でのブランド名は「Sea-Band」)が圧倒的に利用されており、世界50カ国以上で広く親しまれています。販売セット数は、ヨーロッパだけでも年間75万セットを超え、発売から30年以上経っても成⾧を続けています。