8月31日現在で10得点と、首位争いをしている柏の原動力として活躍している田中順也選手。9月2、6日に迫るW杯3次予選の日本代表にも選出されています。チームと、日本代表で、勝利に導くゴールが期待される田中選手に迫ります。
■「新しい環境を恐怖には感じないですし、逆にそれを楽しむタイプなんです」
――中学から高校に上がるときが、田中選手の1つの大きな転機になったんですね。
「中学で全然ダメでも、逆に、少しも諦めなかったというのかな。『なんとかなるでしょ』って、楽観的になれたことが、良かったのかもしれません。そういう部分に対しては、実はけっこう鈍感なんですよね、僕(笑)」
――(順天堂)大学時代はいかがでしたか?
「高校までは、クラブチーム(三菱養和)でプレーをして、大学で初めて部活を経験しましたが、もともと環境に溶け込むのは早いほうなので、全く問題ありませんでした。今もそうなのですが、新しい環境を恐怖には感じないですし、逆にそれを楽しむタイプ。あまりに楽しみすぎて、後々になって『俺って、実は、すごいところにいたんだな』と気づいたりするくらいです(笑)」
――大学4年時には、柏レイソルの特別指定(2009年)として、Jリーグの試合に出場する機会もありました。
「まず『速いな』という印象はありましたね。でも、それ以上に、ここでアピールしなければという気持ちが強かったです。当時、すでに22歳でしたし、チャンスがあるにもかかわらず、ここで使ってもらえなかったら、大学を卒業して、正式にチームに加入したとしても駄目だろうと考えていました。
クラブは即戦力として期待しているわけですから、"特別指定"だからといって遠慮しているようであれば、プロではやっていけないだろうと思っていたんです。だから、食ってかかるような勢いで取り組んでいましたよ」