インタビュー
サッカー未経験だった少年団コーチがタニラダーインストラクター資格を取得した理由
公開:2022年12月14日 更新:2023年6月30日
タニラダーインストラクターの資格を取得し、日々の指導に役立てている方に、お話をうかがうこの企画。今回は静岡県の浜松白脇サッカー少年団でGKコーチを務める、鈴木伸子さんです。
サッカー未経験ながら、お子さんのためにGKコーチの指導者資格を取得するなど、バイタリティ溢れる鈴木さんに、タニラダーとの出会いとインストラクター資格を取得して良かったことをうかがいました。(取材・文 鈴木智之)
■タニラダーインストラクター資格を取ったきっかけ
鈴木伸子さんは、サッカー未経験ながら、お子さんがGKを始めたことをきっかけに、GKコーチのスクールに通い、指導の勉強に励みました。
その後、お子さんが通っていた少年団でGKコーチを始めるのですが、鈴木さん自身、サッカー経験がないので、最初の頃はボールを真っ直ぐ蹴ることができませんでした。奇しくも、鈴木さんが指導する、GKを始めたばかりの子たちと同じだったのです。
「どうすれば、ボールを真っ直ぐ蹴ることができるんだろう?」と疑問を持った鈴木さんは、大人向けのサッカー教室に通うなどして、たくさんの指導者に教えを請いました。
しかし、納得のいく回答を得られることはなかったそうで「1年練習しても、真っ直ぐ蹴られるようにはならなかったです」と話します。そこでさらにリサーチを進めていったところ、タニラダーと出会います。
以前、静岡県の浜松でタニラダー講習会が行われたときに、お子さんが参加したこともあり、「体の使い方って、こういうところから学べるかも」と感じたそうです。鈴木さんは言います。
「うちの子はGKをしているのですが、ボールに反応する一歩目の足の置き方や踏み込みが弱いと感じていました。タニラダーでそこを身につけられるのではないかと思ったのと、私が指導している少年団の子たちの動きが変わればいいな、ボールを真っ直ぐ蹴られるようになればいいなと思ったのが、タニラダーのインストラクター資格をとることにしたきっかけです」
■定期的なトレーニングをチームに導入
鈴木さんはGK指導を続ける中で、「サッカーがうまくなるためには、視野を確保したり、見ること、判断すること。自分のイメージ通りに体が動くのはすごく大事なことなんだ」と感じたそうで、「その部分も、タニラダートレーニングで身につけることができるのではないかと思いました」と述べます。
まず、タニラダー指導者資格C級の取得から始めた鈴木さん。オンラインで映像を見ながら、動き方や理論を学んでいく中で、「説明を聞きながらデモを見るのが、自分にとっていい刺激になりました」と振り返ります。
「理論の中で、足の裏の使い方の説明がすごく腑に落ちました。谷さんの話を聞いた後に、子どもたちのインソールや靴の裏を見せてもらうと、かかとや外側がえぐれている子が多かったんです。谷さんの教えからすると、そこは正しい動きができていると使わない部分なので、まずは足の裏のどこで地面を踏むのかを意識させることが大事なんだと感じました」
2021年にタニラダーC級ライセンスを取得した鈴木さん。現在はB級も保持しており、少年団の子どもたちに、定期的にタニラダートレーニングを行っています。
「今年の4月から4年生に、週に1回30分取り入れています。音に合わせて動くことは、経験がない子には難しいのですが、五感を使いながら体を動かすきっかけになっています。子どもたちの間で流行っている曲をかけながらやっているので、楽しみながら参加してくれればいいなと思っています」
トレーニングの成果も出始めているようで、最初は真っ直ぐ下に足を振り下ろすことができない子が多い中、「音楽を聞きながら体を動かす、デモを見て、リズムを感じながら動くことができるようになりました。進歩しています」と笑顔を見せます。
■タニラダーはサッカーの基本動作を教えてくれるツール
改めてタニラダーが良いと思った理由を尋ねると、次のような答えが返ってきました。
「タニラダートレーニングは、ランやアジアリティを、サッカーの動きにつなげていくことを目的としています。谷さんは『サッカーがうまくなるために、この動きを覚えよう』と説明してくれるので、すごく納得感があります」
浜松白脇サッカー少年団の保護者にも、「ただ足が速くなるためだけではなく、サッカーがうまくなるために、タニラダートレーニングをしているんです」と説明しているそうです。
「子どもたちに、『1対1の守備のときに、上体を起こすのと、前かがみになってひざを曲げるのとでは、どっちがボールを取れそう?』などと動きを見せて質問をすると、自分で考えて、納得して自然とやるようになるんです」
タニラダーインストラクター資格習得を通じて、サッカーに適した動作を理論と実践の両方から身につけていった鈴木さん。「タニラダーは、サッカーの基本動作を教えてくれるツール」だと感じているようです。
「私はサッカー未経験だったので、サッカー教室に習いに行ったこともあったのですが、谷さんのように、サッカーの動きを紐解いて、こうやって動くんだよと教えてくれる人はいませんでした。谷さんは、インストラクター資格を取得する中で、足の置き方、上半身の使い方、ステップの踏み方など、様々なことを教えていただきました」
指導する少年団では、4年生にタニラダートレーニングを取り入れていますが、他の学年のコーチとも相談しながら、「何歳ごろに取り入れるのが一番いいのかを探究していきたい」と話します。
子どもたちの動きが変わり、サッカーの上達につながることを期待して、トレーニングに励む鈴木さん。子どもたちの上達と、鈴木さんの今後の活躍が楽しみです!