■8人制サッカーを学ぼう【最終回】
よりよい選手育成へ
今年から全日本少年サッカー大会が8人制になり、U-12年代の公式戦では8人制が導入されています。そこでこのコーナーでは、8人制のなぜ? について解説するとともに、より深く8人制を理解するためのポイントをお伝えしたいと思います。
日本サッカー協会が8人制を導入するにあたり、元になる考えがあります。それは、日本代表が各カテゴリーで世界大会に出場した際に出た、4つの課題です。1つ目が「1対1の攻防」。2つ目が「ボールを失わず、ゴールへ向かうプレー」。3つ目が「ペナルティエリア近辺の攻防」。そして4つ目が「チャンスを感じる力/リスクを冒す勇気」です。
この4つの課題を克服し、よりよい選手を育てるためにはどうすればいいか――。そのために大切なのは「個の強化」であり、そのための手段として考えられたのが、8人制(スモールサイドゲーム)の導入です。
■試合を通じてサッカーを学ぶ
日本では8人制ですが、ヨーロッパでは7人制や9人制が盛んです。大切なのは、選手のプレー機会を増やすこと。人数を少なくすることで、ボールに触る回数が増えます。また、人数が少ないので、1人の選手がサボればすぐにピンチになります。逆に、1人の選手がリスクを冒して攻め上がることで、シュートへ持ち込む可能性もアップします。