「押しても引いてもダメ、子どものやる気スイッチがわからない」、「上の子と下の子、同じように育てているのに反応が違う」という親御さんのために前回は、子どもにはタイプがあり、タイプが違うと同じように声をかけても響く子と響かない子がいることをお伝えしました。
子どものタイプがわかったら、次はどう接したらいいのかです。兄弟なのに同じ声かけに反応が違うのは、前述したようにタイプが違うからです。子どものタイプに応じた声かけをすれば、親の「なんでわからないの?」というイライラも解消。子どもも親の言葉に誘導されて行動を起こせます。
後編も引き続き『子どものコーチング もう怒らない子育て』の著者である若松亜紀さんに教えていただきましょう。(構成:前田陽子、文:若松亜紀)
同じ言葉をかけても子どものタイプによって響き方がちがうのです。(写真は過去のサカイクキャンプです)
<<前編:「うちの子やる気が見えにくい」というお父さんお母さん必見! 子どものタイプ別やる気スイッチの押し方
■いざ実践!タイプ別モチベーションアップ法
お子さんのタイプがわかったところで、場面別の接し方を紹介します。
「ふたつのタイプに同じくらいチェックがついた」という場合は、どちらの要素もある子です。両方お試しください。
練習に行く気にさせよう
★ちゃっかりさん
試合に勝った設定でインタビュー。「今の気分は?」「最高です!」「シュートをしたときの気持ちは?」「行け―!と思いました」。そんなわくわく感の先取りでグラウンドまで駆け出します。
★ほっこりさん
親の手をわずらわせることが少ない、素直な子です。「さあ行くよ」でだいたいOK。ちゃっかりさんの友だちに「行こう」と誘いに来てもらうのも手。
★じっくりさん
目的を持たせると気持ちが前に向かいます。「フリーキックは右足と左足、どちらから踏み出すと蹴りやすいかな。試しておいで」など具体的に。
★がっちりさん
スピーディーな子です。物事がぱんぱん運ぶのを好みます。「時間だよ!」「今日も一発決めてきな」「はい、行ってらっしゃい!」でずんずん進みます。
準備のさせ方
★ちゃっかりさん
ノリのいいこのタイプには「のりのり作戦」です。「さあ靴下はくよ♪するするする」と歌う、着替える時間をストップウォッチで測るなどゲーム風に。
★ほっこりさん
気が付くと自分の世界に入って妄想にふけっています。準備の途中でも行っちゃいます。「はい、戻る~」目の前で手をパッチンして連れ出しましょう。
★じっくりさん
他のことに熱中していたり、水筒に水を入れる途中でmlかCCか気になり出したりで、やるまで&終えるまで時間がかかります。早めに準備を促してください。
★がっちりさん
勝つことや競争が大好きです。「着替えるの、お母さんとどっちが早いかな」「5分で準備できるかな~。無理かもね~」と競争心をあおるとスイッチが入ります。
ご紹介したセリフをそのまま言うだけでなく、お子さんの年齢に合わせて言い方をアレンジしてくださいね。
次のページでは自主練中におすすめの声かけをご紹介します。