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【第2回】意外と知らない「無回転シュート」- キックの種類編

公開:2010年12月 6日 更新:2011年12月25日

キーワード:シュート

パート1では、無回転シュートが生まれる理論について触れましたが、今度は、無回転のボールがどのような変化をしていくかを探ります。前回に引き続き、筑波大学の浅井武先生に話を聞きました。

むかい2.jpg「ボールが無回転なら必ずブレて落ちていく、と思われていますが、それは間違いです。ロナウド、本田、ブラジルのジュニーニョらは無回転の名手が何人かいますが、彼らのキックはそれぞれ異なる種類のものです。だから正確には、無回転イコール"ブレ球"ではありません」

大きく分けると無回転シュートには2つの種類があるそう。浅井先生は、この無回転シュートの種類について現在、研究を続け、データ収集に取り組んでいます。

「例えばクリスティアーノ・ロナウドは無回転シュートを2つ以上蹴りわけています。ひとつはブレながら落ちていくボール。そしてもうひとつはストレートにまっすぐのびていくボール。僕は今、その点に注目して研究を続けているんです。ボールの中心を強く蹴れば無回転シュートは生まれる。でも、同じように見える無回転シュートにも落ちるボールとそうでないボールがある。これらはどのような違いによって差異が生まれているのかということが、いまだよく分かっていません。

そのヒントは、中心を蹴っているようでも微妙な差があるかもしれないということ。そして、名手はその微妙な差を明らかに蹴り分けているだろうということです。

例えば、無回転シュートの種類は細かく例を挙げると意外にたくさんあります。ロナウドは少し落ちるボールと伸びのあるストレートボール。本田は遠距離から強いボール。元ブラジル代表のジュニーニョは流れのなかから蹴るボール。そして、無回転シュートの先駆けとも言える三浦淳宏選手は同じブレ球でもいくつか異なるパターンのキックを蹴れる。彼らは皆、これらを狙って蹴っているんです」

実は様々な種類があった無回転シュート。しかも名手たちはこれらを蹴り分けているというか驚くべき技術です。こうしたキックは子どもたちには実現不可能なのでしょうか?

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