考える力
シャビを育てた元バルセロナカンテラコーチの教えに迫る!<4> U12クリニックに見る『認知・判断・実行』について②
公開:2011年5月11日 更新:2013年6月 6日
FCバルセロナ(スペイン)の下部組織監督として、数多くの選手を育ててきたジョアン・ビラ。現在彼はFCバルセロナを離れ、「サッカーサービス」という組織を作り、カタルーニャのみならず、ヨーロッパやアジア各国を回り、育成年代の選手を指導しています。そして2011年3月に日本でもU-12を対象にしたクリニックを開催。そこで行われた"座学"の第二弾をお届けします。
■「認知・判断・実行の3つをバランスよくトレーニングすることが大切」
サッカーをプレーするときに大切なことが3つあります。それは認知すること、判断すること、実行することです。認知は味方や敵の状況、スペースはどこにあるかなどを見ること。判断は、状況に応じてどのプレーがベストかを選びとること。そして実行は、ドリブルやパス、シュートなど、認知、判断をもとに行動に移すことです。
シャビはこの3つを高いレベルで備えている選手です。小さい頃から、トレーニングを積み重ねて身につけていきました。もし、みんながシャビやイニエスタのような選手になりたいのであれば、認知・判断・実行の3つをバランスよくトレーニングすることが大切です。そうすることで、シャビのように『仲間を助けるプレー』ができるようになります。
私は『仲間を助けるプレー』こそが、サッカーをするうえで大切なものだと考えています。なぜなら、サッカーはチームスポーツだからです。チームメイトがボールを持っているとき、周りの選手は、ボールを持っている選手を助ける動きをする必要があります。助ける動きとは、ボールを受けられる位置に行くことです。それが『サポートをする』ということです。