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狭い公園でも簡単にできる!こっそりサッカー自主トレーニング

公開:2012年6月16日 更新:2012年6月27日

キーワード:トラップトレーニングドリブル

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レギュラーとして試合に出るために、そして周りのライバルに差を付けるために、チーム練習以外の時間を使って自主トレーニングを行っている人は多いと思います。ところがチーム練習と違い、ボールを蹴るための広いグラウンドがなかったり、あるいはメニューを行うための人数が足りないなど、練習を制限されてしまうさまざまな事情もあるのではないでしょうか。何をしていいのかわからない、何となく筋トレをしているけど正しいのかどうかわからない。そんな方々のために、今回は公園程度の狭いスペースでもできるサッカー自主トレーニングを紹介したいと思います。

メニューを考案してくれたのは、ドイツでUEFA ライセンスを取得した経験があり、現在は鹿屋体育大学サッカー部のコーチを務める片山博義氏です。さまざまなサッカーの技術ポイントも解説していただきました。
 
 

①障害物(カバン)を置いてドリブル

公園などスペースが狭くて思い切りシュートができない場所では、どのように自主トレーニングをするか? 下記は3人以上なら何人でも行えるメニューですが、今回は例として5人のケースで説明しましょう。
 
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【1】5メートル×8メートルの長方形のフィールドを作る(目印は足でラインを引いたり、四隅に石を置くなど何でもOK)
【2】5人がそれぞれのカバンをフィールド内に置く
【3】5人が同時にドリブルスタート。お互いにぶつからないようにしながら、カバンの上にボールを浮かして越える
【4】慣れてきたら、浮かす前にフェイントを入れたり、落下したボールを拾うときにスピードアップしてドリブルに緩急をつける
 
フィールドの大きさは参加人数によって調整します。3人しかいなければ、カバン3個で、もう少しフィールドを狭くすれば良いでしょう。フィールドの大きさは、うまくコントロールしなければお互いがぶつかってしまうくらいのスペースに設定します。
 

≪ポイント≫

■単純にカバンの周りをスラロームするのではなく、あえてボールを浮かすメニューにしていること
サッカーはコントロールしやすいグラウンダーのボールばかりではなく、実際の試合ではバウンドしている浮き球の処理をする場面が多くあります。また、ボールを浮かせて相手の足をかわしたり、浮き球を意図的に利用するテクニックも必要になるでしょう。最初はゆっくりと正確にコントロールすることを心がけ、慣れてきたらカバンを相手DFに見立てて、ボールが越えた後はスピードアップして抜け出すイメージを持つと良いでしょう。もちろんカバンが無ければ、靴でも、公園の遊具でも、何でも構いません。
 
■ドリブル中に視線が下がらないようにお互いの様子を見ること
ドリブル中に周囲を見なければ空いているカバンを見付けることができず、カバンを越えるときに他の人にぶつかってしまうでしょう。自然と正しいドリブル姿勢が身に付くようになります。
 
■フィールドを正方形ではなく長方形にしていること
長方形にすることで、距離の長いところと短いところが生まれるので、長いところは速くドリブル、短いところは遅くドリブルなど、緩急をつける意識が自然と養われるようになります。また、この練習に限らず、サッカーそのものが長方形のフィールドであるため、片山氏が行う練習の多くは長方形のフィールドを用いるそうです。
 
 

②壁を使ったパス&コントロール

sakaiku-42.jpg
 
【1】4メートルくらいの距離から壁に向かってボールを蹴る
【2】跳ね返ってきたボールをターンしながらトラップ
【3】もう一度ターンして、壁へボールを蹴る
 
ボールを当てる壁が平らではない場合、ボールがどこに跳ね返ってくるのか予測しづらいですが、練習としてはむしろそのほうが効果は大きくなります。
 

≪ポイント≫

■跳ね返ってきたボールを止めながらターンするときに、足裏テクニックを使うこと
もし、普通にインサイドなどで止めてからターンすると……、
1.ボールを止める  2.ボールを出しながら反転  3.足を踏み出す
と、3つの動きが必要になりますが、足の裏を使うと……、
1.足の裏でボールを止めながら背中側へ引く 2.そのまま反転した足を踏み出す
 
実際にやってみると分かりますが、足の裏のほうが微妙なボールの置き場所を調整しやすく、反転スピードも上がります。実際に試してみるとわかるはず。
このような細かいテクニックは、せいぜい0.数秒のコントロール速度の違いを生むものですが、サッカーはそのわずかな時間の中に、どれだけ余裕を作れるかがポイントになります。
 
次回は室内で行えるサッカー自主トレーニングを紹介します。
 
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片山博義//
かたやま・ひろよし
東京都出身。1990年の高校在学中にドイツへサッカー留学し、プロ選手として活躍。96年にケガで現役を引退した後は指導者の道へ。FSVフランクフルトU-19のヘッドコーチなどを務めた実績のほか、Jリーガー数名のプライベートコーチとしても活動中。ドイツでUEFA 指導者ライセンスを取得し、現在は鹿屋体育大学サッカー部のコーチを務めている。
 
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取材・文/清水英斗 イラスト/齋藤正太 写真/サカイク編集部

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