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蹴球子育てのツボ ~サッカーで子どもは一人前になる~
マルチスポーツの息子。サッカー一本に絞るべきか悩む問題
公開:2023年10月25日
■「失敗できない」「良き道を選ばせなければ」と過剰に親の責任に縛られないこと
(写真は少年サッカーのイメージ ご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)
さらにいえば、そこまでお母さんの影響を受けるお子さんであるのなら、そのことを考えたほうがいいような気もします。
反対してもいいですし、息子さんが反対を押し切ってでも入りたいというなら最終的に「じゃあ、とりあえずやってみれば」と言ってもいいでしょう。ただし、その際に「自分で決めたのだから最後までやり切れ」とは言わないこと。よくない環境に入るのですから、本人が「あ、やっぱりここはヤバい」と感じたら、すぐに軌道修正できる余白を作っておいたほうがいいからです。
皆さんよく「やめ癖」がつく、などとおっしゃいますが、いい環境で楽しければ子どもはやめません。また、そこを信頼するのが親の役目のはずです。お母さんとしては「失敗できない」「良き道を選ばせなければ」と過剰に親の責任に縛られず、「自分で決めたら」と任せたほうがいいと思います。
島沢優子(しまざわ・ゆうこ)
スポーツ・教育ジャーナリスト。日本文藝家協会会員(理事推薦)1男1女の母。筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』や『東洋経済オンライン』などで、スポーツ、教育関係等をフィールドに執筆。主に、サッカーを始めスポーツの育成に詳しい。『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実 そして少年は死ぬことに決めた』(朝日新聞出版)『左手一本のシュート 夢あればこそ!脳出血、右半身麻痺からの復活』『王者の食ノート~スポーツ栄養士虎石真弥、勝利への挑戦』『世界を獲るノート アスリートのインテリジェンス』(カンゼン)『スポーツ毒親 暴力・性虐待になぜわが子を差し出すのか』(文藝春秋)など著書多数。『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(池上正著/いずれも小学館)ブラック部活の問題を提起した『部活があぶない』(講談社現代新書)、錦織圭を育てたコーチの育成術を記した『戦略脳を育てる テニス・グランドスラムへの翼』(柏井正樹著/大修館書店)など企画構成も担当。指導者や保護者向けの講演も多い。
最新刊は『高学歴親という病』(講談社α新書)。
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文:島沢優子
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