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蹴球子育てのツボ ~サッカーで子どもは一人前になる~
強豪中学で寮生活の息子がサッカーやめたいと言い出したが、続けて欲しいです問題
公開:2024年9月11日 更新:2024年9月20日
■わが子だからすべて理解できているわけではない、「言いたくない」という気持ちも尊重して
(写真は少年サッカーのイメージ ご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)
もうひとつ。私の子どもはすでに成人し、時折思春期の頃の話になります。すると「あのとき、こう思ってたんだよ」と聞くことがあります。私や夫が想像しなかった事実に驚きます。したがって、わが子だから「きっとこう考えているんだろう」とか「こうに違いない」とわかったつもりになってはいけません。
もしかしたら、何か被害を受けているとかではなく今は単に言いたくない場合もあるでしょう。そんなときは「言いたくない」という意思を尊重しましょう。
「いいよ。信じるよ」と言ってあげてください。親は子どもの安全基地でなくてはいけません。何でも言える心理的安全性を保障してあげましょう。
加えて、「せっかくセレクションに合格したのに」とか「もったいない」といった言葉は、さまざまなことを整理して前進しようとする子どものエネルギーを奪います。親御さんの感情や期待を出してはいけません。
「親が期待して何が悪いんだ」という意見もありますが、子どもに良くないことは控えること。親は親である以前に「大人」であることを忘れないでください。
島沢優子(しまざわ・ゆうこ)
ジャーナリスト。筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』『東洋経済オンライン』などでスポーツ、教育関係等をフィールドに執筆。サッカーを始めスポーツの育成に詳しい。『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実 そして少年は死ぬことに決めた』(朝日新聞出版)『左手一本のシュート 夢あればこそ!脳出血、右半身麻痺からの復活』(小学館)『世界を獲るノート アスリートのインテリジェンス』(カンゼン)『部活があぶない』(講談社現代新書)『スポーツ毒親 暴力・性虐待になぜわが子を差し出すのか』(文藝春秋)『オシムの遺産 彼らに授けたもうひとつの言葉』(竹書房)など著書多数。『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(池上正著・小学館)『教えないスキル ビジャレアルに学ぶ7つの人材育成術』(佐伯夕利子著・小学館新書)など企画構成者としてもヒット作が多く、指導者や保護者向けの講演も精力的に行っている。日本バスケットボール協会インテグリティ委員、沖縄県部活動改革推進委員、朝日新聞デジタルコメンテーター。1男1女の母。
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構成・文 島沢優子
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