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あなたが変われば子どもは伸びる![池上正コーチングゼミ]
人数が少なく全学年一緒に練習 技術にもサッカー理解にも差がある子どもたちにどんなトレーニングをすればいいか教えて
公開:2022年10月21日
■試合中に止まったボールを蹴る場面は限られる。仲間との連動が必要な練習を増やそう
技術を身につけていくプロセスとして、日本ではまずひとりで行うトレーニングが多いようです。それらの練習はクローズドスキルと呼ばれています。もちろんそれらは基本技術を身につけるためには重要ですが、もっと相手がいて変化する状況に対応するミニゲームや2対1、3対2といったオープンスキルの練習を増やしてほしいと思います。
なぜなら、試合中に止まったボールをキックする場面はコーナーキック、フリーキック、ゴールキックくらいです。ほとんどが相手をかわすことを考えながら、動くボールをコントロールして蹴ります。そう考えると、止まっているボールを蹴ることは、本来の技術練習ではないということです。
例えば「ボールは足のここに当てよう」などと教えるのは一回でいい。あとはプレーしながら身に付けます。技術は、指導者が子どもたちへ口で説明したからといってできるものではないと考えてください。
それなのに、指導者は足元の技術練習を切り出してやらせようとします。また、試合などでの声掛けも「よく見ていましたか?」では足りません。子どもたちが何を見て、何を判断すればいいかを、そこまでのプロセスで理解しておくことが重要です。
ぜひ子どもたちのサッカーIQを向上させてください。
池上 正(いけがみ・ただし)
「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。
大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。
12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさい サッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
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文:島沢優子
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