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相手とのボールの奪い合い 小学生のうちは競り合いを学ばせるかコンタクトプレーをしない方法を教えた方が良いのか教えて
公開:2024年1月19日 更新:2024年1月22日
■小学生からユース年代まで何を教えるか ドイツやオランダなど諸外国の取り組み
では、小学生からユース年代まで何を教えるか。そこを私たち指導者は考えなくてはなりません。いくら判断が早くても、教え込まれたシステマティックなサッカーだと相手に抑えられてしまいます。よって、賢い子どもを育てなくてはなりません。
各国とも子どものサッカーをどうするべきかを考え始めています。ドイツはゴール2つで3対3のフニーニョ、オランダはスローインなしの6対6。ドリブルインでもパスでも始められます。なぜなら、ストリートサッカーを取り戻そうとしているからです。自由でどんどんプレーできる環境が重要だとされています。例えばドイツの育成組織をみると、ドリブルに偏っているチームはありません。
一方の日本はどうでしょうか。小学生は全日予選で勝つためのトレーニングに終始していないでしょうか。中学生は全中、高校は選手権。すべてその年代で勝つための練習であり試合です。そしてプロが出てくるクラブが偏っています。どこからでも出てくるわけじゃない。ところが、ドイツではおしなべて多くの町のチームから輩出されています。みんなブンデスリーガを目指しているから、ブンデスと同じサッカーを子どもにやらせる。それが奏功しているのだと思います。
彼らの将来に役に立つ練習をし、そんな指導環境を目指してください。
池上 正(いけがみ・ただし)
「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。
大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。
12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさい サッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
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取材・文 島沢優子
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