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U‐12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2024

福岡の強豪サルツFCが取り組む技術向上とフットサル。大切なのは上に進むための「ベース作り」

公開:2024年9月 3日 更新:2024年9月 4日

キーワード:サルツFCバルサバルセロナワーチャレワールドチャレンジ

8月下旬に行われた『U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ』予選リーグ3戦目。福岡の強豪サルツFCは川崎フロンターレU-12に敗れました。

試合後、サルツFCの藤川徹監督と、クラブのオーナーを務める、元Jリーガーの馬場憂太さんに話をうかがいました。
(取材・文:鈴木智之、写真:新井賢一)

 

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サルツFCでは次の年代のためのベースづくりを大事にしているそう 写真:新井賢一

 

<<ワーチャレ記事:「普通では絶対にできない経験ができた」初の女子選抜チームが、バルセロナ相手に健闘!

 

■先に動かず、止まるようにした

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藤川徹監督(C)新井賢一

 

藤川徹監督

――試合の感想をお願いします。

川崎フロンターレさんと試合をしたのですが、サッカーの質に違いがあると感じました。相手の方が、11人制をしっかりとやれていました。大会前に中学生と3試合ほどやらせてもらいましたが、夏休みは遠征が多く11人制の準備という意味では難しい状況でした。

 

――サッカー面で目指すスタイル、チームのコンセプトを教えてください。

後ろに一人、強力な選手(10番・梅津悠吏)がいるので、フロンターレ戦は少し異なる戦略でしたが、普段は彼を中心に守って前からプレスをかけます。ボールを奪ってショートカウンターや、サイドに展開して低いクロスを入れるなどの戦術を取っています。今回は相手との体格差があったので、高いボールでの仕掛けは避けました。昨日の海外チーム、セランゴール戦ではそういった形がうまくはまり、1-0で勝利しました。

 

――ジュニア年代の指導で大切にしていることは、どのようなことでしょうか?

この年代では基礎的なこと、特にボール技術を習得させたいと考えています。勝利を求めるのではなく、ジュニアユースのためのベースを作り、スムーズにジュニアユースに上がれるようにしたいと考えています。その意味で、ジュニアユースのスタッフとも連携を取っています。ジュニアユースのスタッフがジュニアの指導も行っていて、U-15の監督は元Jリーガーの中払大介さんです。

 

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■時間の使い方が難しかった

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ワールドチャレンジでは時間の使い方に戸惑ったことも一つの経験になったと監督は言います 写真:新井賢一

 

――選手たちには、いろんなチームと対戦した経験を、どのように活かしてほしいですか?

この大会は、今まで経験したことがない、夕方だけ試合がある日程でした。そのため、午前中の時間の使い方が難しかったです。一昨日は昼に到着し、夢フィールドでカップ戦に参加しました。翌日の日中はホテルの近くにあるアウトレットに行かせて、1000円ずつ渡して、昼食も自分たちで取らせました。今日は近くの海浜公園の芝生で、昼にトレーニングをしました。

普段なら朝から夕方までゲームをするのですが、ここでは時間の使い方に戸惑いました。時間がありすぎて、いざ試合に向かう時に、準備ができていなかったり...(苦笑)。このような経験も、今後重要になってくると思います。特に、上のレベルでプレーする選手たちにとっては、このような状況での対応力が求められるようになると思います。

 

――これまで指導してきた中で、プロなど、上のカテゴリーで頑張ってる選手はいますか?

サルツではないのですが、私が以前指導してたチームでは、藤川虎太朗(ジュビロ磐田)が教え子でした。私は現在サルツでは、ジュニアとジュニアユースのフットサルを指導していて、九州リーグのフットサル社会人チームでも監督を務めています。

 

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■フットサルを取り入れる

――フットサルはジュニアの育成に良い影響がありますか?

そう思います。ボールに触れる機会が多く、マークの受け渡しやグループ戦術も学べます。技術だけでなく、状況判断能力も向上するので、ジュニアの子たちも、週1回、自由参加でフットサルをやらせています。

 

――今後の選手たちに期待することを教えてください。

サッカーの技術面も重要ですが、それ以外の面でもしっかりできるようになれば、サッカーの部分もさらに向上すると思います。日常生活も含めて、話し方などにも気をつけるよう指導しています。また、「できないからやらない」ではなく、「できないからこそチャレンジする」という姿勢を大切にしてほしいと伝えています。

 

■人間的に成長できる環境を作りたい

2024年8月より、サルツフットボールクラブのオーナーに就任した、元Jリーガーの馬場憂太さんにも話を聞きました。

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馬場憂太さん(C)新井賢一

 

馬場憂太さん

――サルツのオーナーになったそうですが、どのような経緯があったのでしょうか?

私が九州でサッカースクールをしていた会場で、サルツもトレーニングをしていました。その縁で代表の谷岡さんと知り合い、一緒に取り組むことになりました。オーナーになったのは最近のことで、8月からです。

 

――今後、サルツをこうして行きたいなどのビジョンがあれば教えてください。

私は東京の三菱養和サッカークラブで育ち、良い環境、指導者のもとでサッカー選手としてだけでなく、人としても成長することができました。自分が経験してきた指導法を活かし、サッカーを楽しみながら、サッカーを通じて人間的に成長できる環境を作りたいと思っています。九州一の街クラブを作り上げることを目標に、取り組んでいきたいです。

 

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取材・文:鈴木智之/写真:新井賢一

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