サッカー豆知識
2011年2月10日
【第9回】「知ってます?世界のサッカー常識」-知られざる背番号ストーリー Part1
■サッカー界における背番号の歴史
知っていそうで知られていない、世界のサッカー常識についてランダムにとりあげるこのコーナー。世界各国で様々に楽しまれているサッカーというスポーツの奥深さを感じるような話題、お子さんとの会話のネタになるような話題を数多くセレクトしていきます。第9回目は「背番号」のお話。
■サッカーの背番号にはどんな意味があるか知っていますか?
サッカーという競技において、背番号は重要な意味を持ちます。スピーディな展開の試合中に味方を識別するためや、観客が特定の選手を見分けるためなど、背中の番号が、大勢入り乱れるピッチのなかで、選手を示す重要な記号となっているのです。では、背番号は選手が自由に決められるものなのでしょうか?ポジションによってつけられる番号、つけられない番号などは決まっているのでしょうか? まずは背番号の歴史についてみていきます。
■背番号の歴史
現代サッカーに通じるルールの基礎が確立されたのは1850年代半ばのイングランドでのこと。そして幾多のルールの変遷を経て、背番号が一般化したのは1920年になってからのことです。1928年、イングランドで行われたプロクラブの試合、アーセナルvsチェルシーの試合で初めて正式に背番号が採用されたと言われています。
この時は1番から11番までの番号が選手に、シンプルに割り振られました。ここから世界各地でサッカー選手がひとつの番号を背中につける習慣やルールが固まっていきます。もともとはシーズン中でも背番号が変更されるなど流動的でしたが次第に、シーズン中は背番号を変えられないなどルールの整備が進んでいきました。Jリーグでも発足当初は試合毎に背番号が変わる仕組みでしたが、97年からの規定で固定背番号制にシフト。1シーズンを通して同じ番号を背負うという今のルールになったのです。
■Jリーグの定める背番号の規定
現在、Jリーグの定める「ユニフォーム規約」には背番号に関する事項が記されています。例えば、背番号はJリーグへ登録し、シーズン途中の変更は認められません。また「0」は不可とされ、「1」がゴールキーパー、「2」~「11」がフィールドプレーヤー、「12」以降の数字はポジションを無関係とし、「50」までは自由に番号を決められることとなっています。
ただし、登録選手が51人を超えた場合は「51」から連番で番号をつけることが義務づけられているのです。これによると、例えばゴールキーパーであれば、「9」をつけることは許されず、登録選手が50人以下なのに「80」をつけることは認められないのです。ちなみに背番号の決定は選手とクラブの話し合いや、クラブ側から言い渡されるなど、様々なケースがあります。
なにげなく見ていた背番号ですが、意外に知らない事実や豆知識はまだまだあります。次回のPart2では背番号にまつわるちょっとしたエピソードについて触れていきます。
『知ってます?世界のサッカー常識』全12回