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あなたのしつもんが子どもを変える!わが子にとって最高のしつもんとは
あなたのひと言が一日を振り返るきっかけに!子どもの成長を促すしつもん術
公開:2016年2月29日 更新:2019年7月 9日
あなたは普段、お子さんにどのようなしつもんをしていますか? そのしつもんに対して、お子さんはどのような答えを返してくれましたか? たとえば、学校から帰ってきたとき、あるいはサッカーから帰ってきたとき、お父さんお母さんにその日の出来事や感じたことを話すことで、子どもにとっては一日を振り返り復習する機会になります。その日に起きたことを振り返り、明日に活かす。小学生年代からこの復習と予習の習慣を身につけることは、お子さんの成長を大いに助けます。
今回はしつもんを振り返りに役立てる方法を、前回から引き続きしつもんメンタルトレーナーの藤代圭一さんと『しつもんサッカーカレンダー』愛用者のお二人に教えてもらいました。(取材・文 鈴木智之)
■練習前に効果的!「前回、コーチからどういうことをアドバイスしてもらった?」
藤代:今回のテーマは「しつもんを振り返りに役立てよう」です。川沼さんは中学1年生、小暮さんは小学5年生のサッカーをする子どもをお持ちのお母さんですが、「しつもんサッカーカレンダー」を使う中で、振り返りをうながすようなしつもんはしていますか?
川沼:振り返りについては、私が前回の課題を覚えておくようにしています。しつもんの中で「もっとよくなるためには、どうすれば良いと思う?」と聞くようにしているので、練習のあとに「今日の課題は克服できた?」と聞くと「意識していなかった」と言うこともありますし、「今日はできたよ」というときもあります。そこで「次の試合に活かせそう?」と聞くと「意識して、試合でやってみる」と言って、実際にチャレンジすることもあります。
小暮:うちの子はスクールに週に1回、通っているのですが、スクールに行く前に「前回、コーチからどういうことをアドバイスしてもらった?」としつもんをして、「前回のテーマはこれだった」と思い出させてから、スクールに送り出すようにしています。あるとき「コーチが言っていることが、よくわからなかった」と言ったので「わかるようになるまで、コーチに聞いてみたら?」と言ったところ、ちゃんと聞きに行ったんです。わからないことを聞きに行くことは、それまでなかったので「よく聞きに行ったね。成長したね」と褒めました。
藤代:学校生活について、振り返るしつもんはしますか?
川沼:うちの子は、学校で百人一首をしているのですが、放課後に友達の家に集まって、みんなでやっています。そこで、家に帰ってきたときに「今日は何枚覚えられた?」とか、「100枚に到達するのに、あと何日ぐらいかかりそう?」「大会までには間に合いそう?」と聞くこともあります。あとは、学校でどんなことをしたのか、休み時間は誰とどんなことをして遊んだのかなど、わりと聞く方だと思います。
小暮:うちの子は体育が好きなので「体育でこんなことをやったよ」という話をしてくるので「それってどういうルールなの?」と聞いたり。しつもんサッカーカレンダーで100点をつけたときには、「どうして100点なの? 何が良かったの?」という感じで聞いていました。わたしは、なるべく良かったときに聞くようにしています。なぜ良かったのかを考えると、それだけで楽しくなりますよね。
川沼:子どもがしつもんサッカーカレンダーに70点と書いたときに「あと30点は、何が足りなかったの?」と聞いたことがありました。そのときは「うまくパスが通らなかった」と答えたのですが、そこで「パスを通すためにはどうすればよかった?」と聞くと「弱いパスだったから、今度は強いパスを出して、相手の足元に届くようにする」という答えが返ってきました。
■子どもがめんどくさそうな態度をとったとき、どんなしつもんをする?
藤代:おふたりとも、具体的な行動を引き出すしつもんができていますね。たとえば、お母さんがしつもんをしたときに、お子さんが面倒くさそうにしたり、「色々聞いてきてうるさいなあ」という態度をとることはありますか?
川沼:一時、私のしつもんに対して「また始まったよ」という態度をとるときもありましたね。そのときは、しつもんをするのを止めました。
小暮:子どもの方から、マイナスのところには触れてほしくないオーラが出ていることがありますよね。
藤代:マイナスな部分やネガティブなことに対して、どのようにしつもんをしていますか?
川沼:マイナスの部分が、子どもにとっての課題でもあるので「そこと向き合うのは、成長するために必要なことだよ」とは言いました。カレンダーを書くときも「100点じゃないのは、伸びしろだね。伸びしろがあるのは、すごく良いことなんだよ」と言いました。「100点って書いたら、それ以上の成長はないよね」って(笑)。そのせいか、うちの子は100点をつけたことは1回もないです。そこで成長が止まるのが嫌だからって(笑)。99点はありますけど。
小暮:うちの場合は小学5年生なので、まずは書くことを目標にしています。書く内容はなんでもいいと思っていて、まずは自分を振り返る習慣をつけさせたかったので、内容についてはあまり触れませんでした。「書けたことがすごいね」と褒めています。
藤代:お母さんのしつもんに対して、面倒くさそうにすることはありませんか?
小暮:そうならないために、私の場合は「教えてほしいんだけど」というように、わからないふりをして、子どものほうから話すように仕向けています(笑)。どうすれば、調子の良い感じで話してくれるかなと考えて、聞き方を変えています。まだ小学校5年生なので、直接的な反抗はないですね。
川沼:うちの子は中学1年生なんですけど、私のしつもんに対して面倒くさそうにしたときは、良い所を見て、そこだけ褒めるようにしています。そうすると、向こうも楽しくなってくるので、徐々に話してくれるようになります。たとえば、洗濯物を取り込んでくれたら「すごく助かった。ありがとう~!」とか。褒めていくなかで、ふとしつもんをすると素直に答えてくれます。
藤代:お二方とも、子どもが自ら進んで話すようになるには、どうすれば良いかを考えているんですね。サッカーのことだけを聞くと「またサッカーのことかよ」となっちゃうので、学校のことや日常生活のことなど、様々な話をしてコミュニケーションを取る中で、サッカーのことも聞くというスタンスはすばらしいと思います。しつもんをすることで、振り返る習慣がつきますし、物事に対して、意識的に過ごすきっかけになると思います。(第4回に続く)
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タブレットで学ぶ小学生向け通信教育『スマイルゼミ』では、『みまもるトーク』という、子どもを褒めやすくなる仕組みがあります。子どもが学習を終えると、お父さんお母さんのスマートフォンにポップアップ機能で通知が入るシステムで、すぐにお子さんの学習内容をチェックして褒めてあげることができます。「共働きでなかなか子どもの勉強を見てあげられない」「直接伝えようとするとどうしてもできていない部分が目について指摘してしまう」、そんなお父さんお母さんはぜひご活用ください。
【この連載の過去記事はこちら】
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取材・文 鈴木智之
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